鬼平犯科帳〈5〉 (文春文庫)/池波 正太郎
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勝手に採点 ☆☆☆☆


このシリーズでは、宿敵・網切の甚五郎を追い詰め成敗する
平蔵の活躍が主。


自身も何度も暗殺されかけ、身内にまで危害を及ぼそうとし、
さらには部下の佐々木を失わせしめた悪党に対する平蔵の
報復はまさに鬼の名に相応しい。


手足を切って嬲り殺しにするという壮絶なやり口は、いつも
の温厚の彼とは全くの別人。


また、誤認逮捕という失態を演じた部下と監督責任を感じた
自身に対する対応は厳しい。自らその尻拭いを行い、堂々と
過ちを認める姿は上司の鏡。


そんな彼にはこの回でも盗人や剣客仲間といった味方・助っ人
が集まる。


こうして構築された人間関係に助け助けられ、平蔵の活躍は
続いていく・・・。